鳩山総理の発言 2010.5

沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、鳩山総理の発言が批判されている。

事を論ずるには、事実関係を正確につかむことが肝要だが、実際にはなかなかに難しい。そして、世間一般で話題になる事柄も結構いい加減な情報を元にしていると思われが、意外に本質をついた話だったこともあるようだ。

そのような観点で十分な事実関係の把握がないことを承知しながら私見を述べてみる。

@米軍普天間飛行場移設については、政権獲得前にも「最低でも県外」と公約(代表としての個人的発言らしいが)していたようだ。そして現実的に国政を運営する立場になった政権獲得後において、「沖縄県民の気持ちを大切にしたい。」と発言したと記憶する。

沖縄県民の気持ちとしては、沖縄県外・国外への移設を希望することは当然に推測され、この発言は事実上県外・国外への移設を目指す国の方針といえよう。

これを受けて、その発言後に実施された名護市長選挙で、市民は受け入れ反対派候補を当選させた。

A一方、政権獲得後のオバマ大統領との会談では、年内(12月末まで)を目途に問題を解決したいと述べ、「トラスト ミー」と発言したと記憶する。

それは、当然に米国側主張(現行案の尊重)に沿った移設を目指すものといえよう。これは明らかに相矛盾することを言っているのではないだろうか。

B鳩山首相は4月19日朝、首相公邸前で記者団に、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、政府がヘリ部隊の移設先として検討している鹿児島県・徳之島で大規模な反対集会が開かれたことについて、「大変なエネルギーだ。一つの民意だと理解すべきだ。そういう民意も勉強させていただきながら、移設先を真剣に考えていきたい」と述べた。これは鹿児島県・徳之島を移設先とはしないとの意向の表明と見られる。

 C鳩山式対応に違和感を持つ点は、相手からの要望に対しての返答として、

イ=「お聞きしました。其の点も参考にして総合的に検討します。」ではなく、

ロ=「お聞きしました。其の点を踏まえて前向きに検討します。(トラスト ミー)」である。

普通 ロ の場合は、要望に沿うとの意味に解される。しかし鳩山式対応は、 イ の意味なのに ロ と返答するからその後の展開に面食らうのではないだろうか。

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