水温について

年間を通して常に一定の水温(26℃程度)で飼育して、なんら問題はない。
おそらくだけど、常に一定で変化の少ない水温ならポリプテルスが受けるストレスは少ないと思う。
…受けるストレスは少ないと思うけど
野生で水温が常に一定なんてことは無い。
多少のストレスは受けるだろうけど
季節の移り変わりに合わせて水温を変化させていってもいいと思う。
変化のない水温はストレスも少ないだろうけど
それではポリプテルス本来の野性味がなくなってしまう。
なので、多少のストレスになったとしても
環境エンリッチメントを考えた水温変化を与えて本来のあるべき姿にしてやろう。

本来の生息地であるアフリカの季節に合わせて変化させると
自然が再現できてすばらしいと思うけど…
アフリカの季節なんて知らない。
せめて日本の四季の気温に合わせて水温を上下させよう。
もしもアフリカの季節変化を知っているのなら
その季節変化に合わせて水温を変化させてやるのが一番良い。
ポリプテルスは下は22℃、上は30℃までの水温で飼育出来る。
もちろん、無理に変化させる必要はないよ?
病気で弱っている場合もあるだろうし
幼魚の場合も一定の水温で飼育したほうが安全だ。

日本では春秋冬は水温管理が非常に簡単。
ただ、ヒーターで暖めればいいだけ。
問題なのは夏。
夏場が水温が連日35℃を超えるなんて普通のことで
流石に丈夫なポリプテルスであっても連日35℃は耐え切れない。
とくに夏場に部屋を閉め切ってしまうと40℃を超えるなんて普通にある。
ここまで水温があがると耐え切れるとかいう問題ではなくなる…
と、いうことで少し暑さ対策を。

水温を下げるには冷やさなければいけないけど
暖めるのとは違い、この冷やすということが技術的にとても難しい。
冷やすには少し大掛かりな設備が必要になってくる。
一番簡単のはエアコンで水槽の置いてある部屋ごと冷やすこと。
これが結構電気代がかかるのだけど
昔と違い、今のエアコンは省エネで少ない電力で稼動させることが出来るので
28~9℃くらいで設定して24時間つけっぱなしでも驚くような電気代にはならないはず。
もしくは水槽だけを冷やす水槽用クーラーもある。
水槽用クーラーの場合、冷やす水槽の容量より大きいクーラーを使ったほうがいいように思う。
例えば60cm水槽なら60cm水槽用のクーラーよりワンランク上のクーラーを使う。
なぜかと言うと、夏場が暑すぎる場合だと冷やしきれない場合があるため。
ワンランク上のクーラーなら暑くなりすぎても冷やしきれなくなることが少ないから…
ってプロが言ってました!

エアコンや水槽用クーラーが高くて買えないわ…
なら、能力は劣るけどそれなりに効果のある冷却ファンがある。
使用状況によってはほとんど下がらない場合もあるけど…
これは水面に直接風をあてて水を蒸発させ、
水が蒸発するときに熱も奪っていく気化熱を利用して冷やすので
水槽の水が減りすぎないように注意しておこう。
それと水面に風を当てねばならないので
必然的に水槽に隙間が出来てしまい、ポリプテルスが飛び出しやすくなってしまう。
上部式のろ過槽を使ってるなら上部式ろ過槽内に風を送れるようにしたり
水槽の蓋をバーベキューなどの網に変えて風が水面に当たるようにするなどの工夫が必要なり。

凍らせたペットボトルを水槽内にいれて冷やすという方法もあるけど
氷がすぐに解けてしまい一時的にしか冷えず、効果はあまり高くない。
凍らせたペットボトルを利用するなら直接水槽に入れるのではなく
飲み口を下にして溶けた雫がポタッポタッと水槽に入るようにしたほうが氷は長持ちする。
この方法だと気温によるけど2㍑のペットボトルで8~9時間くらいは持つ。
ただ… この方法でどれくらい水槽が冷えるのかは水槽サイズにもよるので不明。
これに冷却ファンを併用すれば結構冷えそうな気がする。