ポリプテルスとの混泳②


混泳での注意点として
まず餌が全ての魚に行き渡っているかどうか?
ポリプテルスは結構餌取りニブチンだ。
素早い魚との紺栄では確実に餌がポリプテルスまで回りません。
場合によっては餓死してしまうなんてこともあるかもしれない。

全ての魚に餌を行き渡らせるには餌の種類を増やすのが良い。
浮上性の餌と沈下性の餌を与えるだけでも
上層部にいる魚が浮上性の餌を食べている間にポリプテルスが沈下性の餌を食べることが出来る。

水槽全体に餌をばら撒くという方法も有効で
一ヶ所にまとめて餌を与えれば魚が一ヶ所に集まって弱い魚が負けてしまうだろうし
餌の奪い合いで負傷するものも出て来てしまう。
全体にばら撒けばそれそれに餌が当たる確立が増えるだろうし
餌の奪い合いで怪我をすることも少なくなるハズだ。

水槽全体に餌をばら撒くには水槽の蓋を給餌のたびに外さなきゃならんのでちと面倒ではあるが…
それと閉め忘れてしまうこともあるので注意しておこう。

間違っても魚全部に餌が行き渡るようにと大量に餌を与えないこと。
必ず欲張りな魚が食べ過ぎてしまう。
食べ過ぎて良い事など一つもありゃしません。

混泳は食べすぎている魚がいないか?
また、食べることが出来ない魚がいないか?
みんな均等に餌を食べているか?
餌の制限が結構難しいのだ。
けど混泳には利点もあって
とくにポリプテルスは単独飼育よりも複数飼育の方が餌喰いが圧倒的に良い。
単独飼育で全く餌を食べなかった個体でもポリプテルスの複数飼育で食べるようになることもある。
なぜそうなるかは理由はよくワカランが…
混泳で競争意識が芽生える所為なのか
もともとポリプテルスがある程度の群れを形成するからなのか…
とても群れ生活してる魚には見えないけれど。

 
ポリプテルスと他魚の混泳例
餌がそれぞれに行き渡ってるか注意しておこう
 




注意点その2
混泳のバランスを考える。
例えば縄張りを作ってしまう魚と一対一で混泳させると間違いなくポリプテルスは負ける。
なので、そういう魚とは一対一で混泳させてはいけない。
縄張りを作る相手の場合、縄張りを作れないくらいに飼育密度を上げると上手くいくこともある。

幼魚の頃から混泳させることで
その状態が当たり前だと魚に学習させるのも多分効果はあると思う。
ただし、幼魚の成長速度のバランスがとれていないと一方が早く成長してしまい
ポリプテルスが犠牲になるかポリプテルスの犠牲になるか…

混泳魚の棲み分けにも気をつけよう。
ポリプテルスは底床にいることが多いので
同じ底床に棲むナマズ類などとは混泳相手としては不向きだ。
基本は上層部、中層部、低層部と生活圏が重ならない組み合わせだとトラブルが減る。
ポリプテルスは空気呼吸をするときに水面まで上がるので生活圏が絶対に重ならないといことはない。
上手くバランスがとれていても、この空気呼吸のために上層部の魚を驚かせてしまうこともあるし
水面まで上がったときに攻撃されてしまうこともある。
また、ポリプテルスは半夜行性なので昼行性の魚と混泳させると
夜にポリプテルスが行動することで驚いて暴れることも…

混泳魚との生活圏が重ならないような組み合わせをしよう 





ウチでポリプテルスと混泳している魚をちょっと紹介。


  シルバーアロワナ
温和な性格なうえに
おもに上層部を泳ぐのでポリプテルスとは相性が良い。
昼行性の魚なので夜中にポリプテルスが暴れると暴走する。
大型になったコイツが暴れると水槽そのものが揺れ
ポリプテルスどころか人間もかなりビビる。
ジャンプしたときの破壊力はポリプテルスの比ではない。
普通に飼育しても80㌢を超えるので大型の水槽が必要。
   
  ブラックアロワナ
ほぼシルバーアロワナと同じだが…
こいつの方が水質に敏感かつ性格が神経質なので
混泳での事故というより混泳でのストレスで被害にあいやすい。

夜中に動きまわるポリプテルスとはあまり相性がよくない。
泳ぐポリプテルスにビビってジャンプし
蓋に頭を打ってそのまま天にまで昇るくらいメンタルは弱い。
 
   
  アジアアロワナ
生活圏が上層部なのでポリプテルスとは相性が良いが…
いかんせん性格が荒いものが多く
空気呼吸の為にポリプテルスが水面まで上がってくると
攻撃してくることが多い

縄張りはこの世界の全てであり
この世界の全てが気に入らない。

なお、食べると美味である。
いろんな意味で高級魚。
 
   
  ヘテロティス
別名ナイルアロワナ
上層中層下層と泳ぎまくり
性格は荒いらしいがポリプテルスに対しては興味がない模様。
ウチではポリプテルスとの間でトラブルが起きたことはない。
食性もプランクトン食なので
ポリプテルスと餌の奪い合いをすることもない。
ただ70㌢を超える大型魚のクセにプランクトン食で
常に細かな砂をモグモグしていないとストレスで死んでしまうことがあるという…
こいつ自体の飼育が面倒である!
が、良い魚であることに変わりなし
。 
   
  パントドン
別名バタフライフィッシュ
最大で15㌢程度にしかならない
これでも立派なアロワナの仲間である。
夜行性で生活圏が上層部なのでポリプテルスと相性が良さそうだが…
その小ささゆえに食べられてしまう。
小型種のポリプテルス相手でも事故が起きる。
ただ、頭の小さなアミメウナギとだけは比較的相性が良い。
混泳と関係ないけど繁殖形態は体外受精と思われる。
 
   
  スポッテドガー
上層から中層が主に生活圏になる。
大きさが50㌢程度にもなり鋭い歯が見え隠れするが…
凶暴そうな外見とは裏腹にポリプテルスとはすこぶる相性が良い。
スポッテドガーもポリプテルスもお互いの存在が見えていないかのごとく振舞う。
てゆーか、お前ら相手のこと見えてるか?
ポリプテルスの大型小型種全種と相性が良いが
小さい幼魚のウチはスポッテドガーが被害者になりやすい。
ちなみにガーの仲間のマンファリというガーもポリプテルスとは相性が良い。
 
   
  レオパードクテノポマ
20㌢くらいの大きさになるので
小型種のポリプテルスと相性がよい。
性格も大人しくポリプテルスを攻撃することは無い。
ただ餌取りがポリプテルスよりも早いので
気がついたらポリプテルスに餌がまわっていなことも。
ポリプテルスも食べられるように
大量の餌を投入するとコイツが肥満になるので給餌の際はご注意を。
なお、ケツが割れたら大人になった証拠。
 
   
  モトロ
魅惑の淡水エイ。
体盤で50㌢を超え、尻尾も含めると全長80㌢を超える。
ポリプテルスと同じ低層が生活圏になり
おまけに尻尾には毒針まで備えている。
この時点でスデにポリプテルスとの相性は最悪である。
淡水エイの中では温和な性格といわれるが
その気になったら小型種のポリプテルスは頭をゴリゴリと削って攻撃するし
大型種には自慢の毒針で突き刺す。
モトロの毒を食らうとポリプテルスには耐え切れないらしい。
なお、モトロ同士で刺し合うぶんには毒は問題ないようだ。
まれにポリプテルスに体盤を齧られてしまう事案も発生する。

間違ってもポリプテルスとは混泳させないように。 
   
  タライーラ
通称ホーリー
学名がマラバリクス?
聖なるマラ… なるほど理解可能。
ちっとも聖なる感じのする魚ではないが
ポリプテルスとの混泳は割といける。
顔付きは悪いが… 中身で勝負と言うことか。
しかし、もっとも注意しなければいけない点は…
混泳サイズさえ間違わなければ
ポリプテルスを襲うことも襲われることもないが
飼育者を襲うという点である。
水槽掃除の際は注意。
コイツに噛まれると凄く手が切れます…

 
   
  ネオケラトドゥス
ハイギョだけどおとなしい。。
ハイギョだけどあんまり空気呼吸しない。
ハイギョだけど稀にヒレを齧られる。
ハイギョだけどハイギョらしくない。
ポリプテルスとの混泳には向きやすいが…
普通、ポリプテルスよりも
ネオケラトドゥスが飼育のメインになるのではないか?