幼魚育成

ここで説明する幼魚ってのは5、6㌢くらいのポリプテルスの事… 
と思っておくんなまし。
この大きさなら種類問わずまだ外鰓が残っているハズ。

種類によって成長速度の違いはあれ
基本的にどの種のポリプテルスでも幼魚時の育成は同じだと思って問題はないよ。


5㌢程度のポリプテルス


まず育成水槽だけど60㌢水槽が使いやすい。
このサイズの水槽ならポリプテルスが20㌢くらいになるまで育成できる。
育成匹数は10匹程度か??
モチロン育成させるための水槽だからこのくらいの匹数が飼えるのであって終生飼育は無理。
何れは育成水槽を大きくするのが前提にあるので10匹程度は飼えるのだ。
小型種であれば次に90㌢水槽や60×45水槽へと移動し育成の仕上げが出来るし
大型種なら90㌢水槽や120㌢水槽で育成し続ける事になる。
大型種で90㌢や120㌢水槽でだいたい… 40㌢くらいになるまで育成できるかな?
その後はさらに大きい水槽で仕上げをすればよいのだ。
…とは言え、一般家庭ではなかなか大きな水槽は設置するのが難しいのも事実。
ま、その辺は… 頑張って!と言うしかない。
無責任だけど。

次に水質。
pHなら中性くらいでいいんじゃない?テキトウだけど。
多分、弱酸性から弱アルカリ性の範囲でなら
どの種も問題なく育成できると思うよ。
…もしかしたら種によっては成長しやすいpHがあるかもしれない。
ごめん、この辺はキチンと試してなかった。
良い情報があったら教えてください。
硝酸は多いと弊害が出るので水換えはこまめに行いましょう。
週に3回くらいは水換えしたいところ。 

水温は28℃くらいで。
30℃程で幼魚の代謝機能を上げて
餌をガンガン食べさせて短期間で大きくさせる(太らせる)方法もある。
これだとエンドリケリーは一年で40㌢を超える成長する。
…んだけど自分はあまりこの方法が好きじゃない。
と言うのも、確かに大きくはなるんだけど
どうもこの育て方で育成したポリプテルスは短命になりやすい気がするから。
成長の限界能力?をギリギリまで引き出して成長させるものだから
成長するために体力を使いすぎてしまうのか?
成長に内臓がついていけずに消化管に負担がかかるか?
急激に大きくなった身体への心臓の負荷がかかり耐えられなくなるのか?
理由はよく分からないけど…
なので根拠になるものが無いけれど
自分は幼魚の体に負担をかけないようじわじわと大きくなってもらえたらなぁ… 
と28℃で育成している。


で、次はその成長させるための餌。
ポリプテルスは幼魚期に餌が少ないと後の成長にがっつりと影響が出てしまう。
そして一度でも成長を止めると後からほとんど成長しなくなる事が多い。
後でしまった!!と思っても手遅れよ。
そうならないためにも幼魚期は餌をたっぷりと与えよう。
ポリプテルスの種類によっては与える餌の種類で成長速度や最終的な大きさに影響が出るかも?
下顎系には魚をメインで、上顎系には虫をメインで与えるといいかもしれない。

餌を切らさないで給餌し続ける…
そこで『活餌漬け』と言う育成方法がある。
常時、育成水槽にメダカや金魚など、
ポリプテルスの大きさに合わせた餌になる魚をを大量に泳がせておく方法。
コレだと餌切れになることも少なく、給餌の手間も減る。


活餌漬けの図



…が、このやり方はお金がかかるし
なにより餌に魚が逃げ場のない水槽で常に食われる恐怖を感じつづけなければならない。
…餌になる魚とはいえ、あまりに不憫。
それに、この方法だとポリプテルスのちょっとした変化に気づき難くなる。
給餌は本来、飼育生物に異常がないか確認するためのものでもある。
餌に対する反応や餌を食べれたかどうか等はポリプテルスの健康面でとても大事だ。
それが活餌漬けだとキチンと食べれたか?餌への反応はどうか?が確認し難い。
自分の飼育スタイルやメリットとデメリットを考えて活餌漬けにするかどうかを考えること。
なお、餌は単食にせずに多くの種類を与えて栄養が偏らないようにしておく事。
早い段階で人工飼料に餌付かせると楽だが人工飼料のみでは大きく成長させる事が難しいので
幼魚のウチは活き餌や冷凍餌など栄養素が新鮮なものをメインにしておいたほうがいい。

ポリプテルスは単独飼育よりも複数飼育のほうが餌喰いは良くなる。
昨日までほとんど餌を食べなかった個体が複数飼育することでガッツいて食べるようになったりするので
なるべくポリプテルス同士複数飼育した方が良いのだが…
大きくなってから飼いすぎて手に負えなくならないよう将来のことはキチンと考えておこう。
複数飼育の注意として、複数飼育をすると共食いをしてしまう事がある。
同じくらいの大きさであっても飲み込んでしまうことが…
小型種だと共食いの可能性は少ないけど(それでもやるときはやる)
大型種は共食いする可能性が高い。
多分、野生での食性の違いからだと思うけど
小型種は虫類を食べる傾向が強いから共食いの可能性が少なく
大型種は魚類を食べる傾向が強いから共食いの可能性が高い。
…と思うんだけど、どうだろう?

複数飼育の場合は隠れ家を入れてやったほうが良い。
これで多少は共食いの可能性も減る。
…ちなみに共食いしたポリプテルスは大きくなりやすい気がする。

簡単にまとめると…
餌を切らさない事。
水温は28℃くらい。
こまめに水換えをする事。
これで大体10~20㌢になるまで頑張って育成しよう